2016年11月6日日曜日

アレルゲン舌下免疫療法

 アレルギー性鼻炎や気管支喘息、アトピー性皮膚炎など、近年アレルギーをお持ちの患者さんはかなり増えております。私が医師になったころは、30歳過ぎたら新たにアレルギーを持つことはほとんどないなどと言われていました。ところが、現在は60歳を過ぎて新たにアレルギー疾患を発症することも稀ではありません。遺伝子の変化がたかだか20-30年で生じるとは考えにくいので、環境要因が大きいのではないかと推定します。PM2.5などの大気の変化や食品添加物などの食品も関係しているのかもしれません。
 最近、当院でもアレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法を開始しました。スギ又はダニのアレルゲンを含んだ薬剤を毎日2-3分舌下に含むことでアレルギーに対して免疫を獲得させようというものです。毎日自宅で自分で行う治療です。治療期間は約3年で長いのですが、季節性又は通年性の症状を軽減させる上に薬の量も減らせたり、使用せずに済むようになる可能性があります。
 治療のオプションが増えるという意味ではポテンシャルを感じます。今後に期待です。


 
 

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