今日は脂肪肝です。メタボな時代に脂肪肝はもはや国民病です。日本人の3人に1人は脂肪肝をお持ちです。その中で飲酒歴のない脂肪肝の一部に脂肪性肝炎を発症する人がいます。NASH:non-alcoholic steato-hepatitisと略されます。こうなると年間2%の割合で肝硬変になり、その肝硬変の中から年間2.2%の割合で肝がんが発生します。その肝がんは決して少ないものではなく、B型肝炎から発生する肝がんより多いのです。ちなみにC型肝硬変から発生する肝がんは年間6.1%ですからNASHも侮れません。ただし、NASHの診断は、採血や腹部エコーなどではできず、肝臓の組織を一部とって病理診断する肝生検を受けなければなりません。
これを速やかに受けようとする方はあまり多くはありません。入院も必要ですから。もっと簡便に診断できる方法の開発が待たれるところです。
肝障害を見たら、肝炎ウイルス(HBs抗原、HCV)、自己抗体(抗核抗体、AMA:M2Ab)、免疫グロブリン(IgG, IgM, IgA)、腫瘍マーカー(AFP, PIVKA2)、画像診断(腹部エコー)、繊維化マーカー(4型コラゲン、ヒアルロン酸)などのチェックが重要とのことでした。肝臓も奥が深いです!!
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