一昨日高血圧の講演会に参加しました。人類は歴史上飢餓やけがなどによる体液減少に対応するためにレニン‐アルドステロン系という体液を保持する機構を持つに至ったわけですが、現在においてそれが高血圧などの疾病を生むことになり、人類の寿命を短くする原因となっているという皮肉な現実がある。そのためこのレニン‐アルドステロン系を抑制する薬が脳・心臓・腎臓などの臓器保護の観点からも重要であるとのお話でした。またNaやKなどの電解質の値から2次性高血圧の存在を推察したり、心筋梗塞の既往のある方においては収縮期血圧を120mmHg 以下にしないほうがよいという示唆に富む話も拝聴できました。特に臓器保護の観点から重用されるレニン‐アルドステロン系の薬を服用している患者においてはショックなどに陥りやすいというデータを示されました。考えてみれば当たり前のようなことなのですが、なかなか指摘されるまでは認識していないことで、本当に参加してためになる会でした。演者は東北大学の伊藤貞嘉教授で、スポンサー企業にこびる様な態度を示されないことも好感が持てました。演者によっては聴衆に対するよりもスポンサーに向かって話をしているのではないかと感じるような方もいます。そんな時は時間の無駄だったという思いを強くします。久しびりに有意義な講演会でした。
http://www1.bbiq.jp/hatama_clinic/index.html
http://fhp.jp/hatama_clinic
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