今日は診療終了後に脂質の話を拝聴してきました。講師は奥羽大学の斉藤美恵子先生です。LDLコレステロールが動脈硬化を惹起することはよく知られているのですが、今日のテーマは中性脂肪もそれに匹敵するくらいあるいはLDLコレステロール以上に動脈硬化を惹起するというものです。本日のお話では動脈硬化に対する寄与はLDLコレステロールが3割であるのに、RLPコレステロールは7割という指摘には驚きました。私も中性脂肪の高い方にはよくRLPコレステロールを測定するのですが、この測定が重要であるとのことでした。中性脂肪が食事や前日の飲酒等の影響を受けやすいのに対して、RLPコレステロールはあまり食事等の影響を受けにくいらしいです。食事中の中性脂肪はリパーゼで分解されて小腸で脂肪酸として吸収されます。そしてカイロミクロンになり、さらにカイロミクロンレムナントになり、門脈を通って肝細胞表面にある、レムナントレセプターに結合して肝臓に取り込まれます。肝臓内でリパーゼ等により脂肪酸になり、VLDLに変えられ、血中に放出され、VLDLレムナント、IDLに変えられていきます。このIDLが超強力な動脈硬化惹起作用があるので、我々が認識する以上に中性脂肪の上昇は心血管病の発症に関係するとのことでした。フィブラート系の薬は肝臓での脂肪酸のβ酸化を抑制することが作用機序ですが、ゼチーアは・・・・記憶が定かでありません。ここまで頭に入れるのがやっとでした。でも勉強になりました。
http://fhp.jp/hatama_clinic/
http://www1.bbiq.jp/hatama_clinic/index.html
0 件のコメント:
コメントを投稿