今夜は肺気腫を中心としたCOPDという呼吸器疾患についての情報です。COPDのガイドラインが今年改訂されたのですが、その要点についてのお話を聞いてきました。
Fretcherの曲線を示されて、COPDでは病初期の呼吸機能の低下が大きいため、早期発見・早期治療が肝要であるとのことです。そのためにはスパイロメトリーが重要です。さらに言うならば、経年的呼吸機能検査が重要なようです。
今回の改訂で身体活動性が予後を左右する点から、より重要視されています。Dyspnea Spiralというものを示されて、COPDの患者さんが呼吸困難のために体を動かさないために、より体力が落ちて抑うつになったりして、いわゆる悪循環に陥ることが多いようです。
合併症として、COPDと喘息の合併、気腫合併肺線維症さらに全身の併存疾患:栄養障害、骨格筋機能障害、心血管疾患、骨粗鬆症、抑うつ及び糖尿病などです。これらのケアも併せて行うことが重要です。
増悪とは息切れ、咳、痰、胸部不快感などが含まれ、心不全、気胸、肺血栓塞栓症などの他の疾患によるものは除外します。増悪により、QOLは低下して、生命予後も低下します。
治療薬として、①抗コリン薬:チオトロピウム、グリコピロニウム、②β2刺激薬:サルメテロール、インダカテロール、ホルモテロール、③両者の配合剤:FP/SM、BUD/FMがあります。
デバイスについても説明がありました。pMDI(+spacer)、DPI、Reservoir Device: Twisthaler, Turbuhaler、ハンディヘラー、レスピマット、ブリーズヘラーなどさまざまなデバイスが工夫されています。
これまで特定の薬剤の処方が多かったのですが、もう少しバランスよく、さまざまな製剤を使い分ける工夫をしたいと感じました。
畑間内科クリニックの携帯HP
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