2013年11月14日木曜日

EPAとDHA

 今夜は魚油に関する勉強をしてきました。現在日本人はまさにメタボの時代を生きています。質素な日本食を食べて、朝から晩まで働いていた時代は遥か昔のことで、四高一低:高エネルギー、高たんぱく、高脂質、高食塩、野菜不足の食事と運動不足の生活です。
 そんな時代に何とかしたいと思うのは世の常、人の常。そこで登場するのがサプルメントです。数あるサプルメントの一つにEPA/DHAがあります。今日はこのn-3系不飽和脂肪酸に関する話でした。
 EPAは以前から医薬品としても認められており、高脂血症の治療薬です。さらに抗血小板作用、がん予防効果、抗炎症作用が知られています。頸動脈プラーク中のEPAが増加すれば、プラークの安定化がもたらされることが知られています。頸動脈の内膜中膜複合体の厚さを抑制することが知られており、私も患者さんに使用しています。
 リノール酸から作られるアラキドン酸はn-6系不飽和脂肪酸に属し、血小板凝集(TXA2)と白血球遊走(LTB4)を亢進させる動脈硬化促進作用があります。一方、リノレン酸から作られるEPAは血小板凝集(TXA3)と白血球遊走(LTB5)を抑制する動脈硬化防止作用があります。
 
 勉強会ではEPAとDHAのどちらがよいかという話があったのですが、スポンサーの関係もあるので、どちらが良いのか慎重に考える必要があります。そこは私自身もまだ一定の結論が出せないでいることなので今日は割愛させていただきます。物事は多面的にとらえることが重要ですからね・・・。

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