2009年4月22日水曜日

心機一転

 昨年の11月から説明のつかないコンピューターのトラブルが頻発していた。最初は特定の1個のコンピューターの電源が自然に落ちるというものであった。当然メーカーに修理に出す。メーカーでは電源が落ちるという現象が再現しなかったが、マザーボードや電源ユニットを交換して戻ってきた。しかし2週間ほどすると再び電源が落ち始めた。サーバーとして使用しているコンピューターであったのですべてのコンピューターに影響が出て、患者様にもご迷惑をおかけしまして本当に申し訳ございませんでした。

 開業して3年間まったく安定稼動していたコンピューターが突如不調を呈することは今から考えれば何かを疑うべきであったのかもしれない。ただ、そのときは単純にメーカーの修理不備と考えて再度メーカーに修理に出した。全容が明らかになった今、メーカーはちゃんと対応してくれていたのに悪いことをした。そんな甘いことがおきていた訳ではないことを知るすべもなかった。それから時期を少しずつずらしながらすべてのコンピューターが同様の電源がおちたり、電源が入らないなどのことが頻発するようになる。愚かなことに単純に個々のコンピューターの故障と考えていた。コンピューターの下には水がたまっていた。そのときはそれが重大な原因を指し示すことなど知る由もない。わずかな水の注入でコンピューターでは基盤にショートを起こし、コンピューターを壊すことが可能なのである。

 コンピューターのトラブルが続けば、当然バックアップの必要を感じる。ところが、データを外付けハードディスクにコピーしているときにも不思議なことが頻発するようになる。順調にコピーしていたデータがわずかに席をはずした間に完全に消えているではないか。瞬時に頭に浮かんだのはウイルの感染だが、それはなかった。ほかにどんな原因でデータがコピー元もコピー先も消えるというのか。ここで気がつくべきであった。deleteを押さねばデータが突如消えるはずがないではないか。

 その後も被害は拡大していく。7台のデスクトップ、1台のノートブック、4台の外付けハードディスク、3台のモニター、超音波(エコー)内部のコンピューター、レントゲンの器械(CR)を複数回壊された。被害総額が小さくないことは容易に想像がつくであろう。しかも手口はエスカレートしていた。CD-ROMに付着するケーブルの切断、USB差込口の破損(単純に折っているが、これでショートが起こることを知る人は少ないのではないか)、メーカーも驚くほどの外付けハードディスクの損傷・・・・・。このように書けばもっと早く気づくべきだったと考える。しかし、まさか・・・・という気持ちが判断を鈍らせたことは否定できない。

 ほかの事に原因を追っていた。九電に電圧のモニターをしていただいたり、施工の電気屋さんに建物内部のショートのチェックをお願いしたり、高周波のチェックをしたり、異常電波も調べたが、いずれも問題なかった。

 また、MS OfficeのCDやワンセグチューナーなどが盗まれた。まだまだあげればきりがないが、重大な犯罪が院内で生じていたと思うとおぞましい。患者さんに害が加わらなかっただけでも不幸中のさいわい警察にも相談したが、日本の検挙率が下がるのもやむを得ないと感じる有様であった。ご想像にお任せする。

 心機一転。開業して3年間はスタッフに恵まれた。しかし、この半年はひどいものだった。以前の受付と準看護師にはやめていただいた。新しい受付と正看護師には優秀な方をお願いすることができた。この半年あまり前進ができなかった分、これからがんばっていこうと思う。飛躍していきたい気持ちがみちて、変革を渇望している。コンピューターの不調でご迷惑をおかけしたぶんまでこれから巻き返したいと思います。これからも畑間内科クリニックをよろしくお願いいたします。