2011年12月10日土曜日

歓送迎会兼忘年会

 今日はスタッフとともに西新のうめの雫にいって、おいしいしゃぶしゃぶをいただきました。約2年間看護師として頑張ってくれた山下さんが12月20日で退職します。お疲れ様でした。そしてパート事務の坂本さんとパート看護師の沖田さんの歓迎をしました。パート看護師の丸山さんと江藤さんも参加してくれました。いろいろな話ができてとても楽しかったです。看護師さんはパートさんがいろいろと融通をしてくれて運用していくことになります。これからも畑間内科クリニックをよろしくお願いします。


2011年11月20日日曜日

心房細動

11月18日の夜、心房細動(Af)の勉強会があったので参加してきました。講師は山王病院の熊谷浩一郎先生でした。福岡の心房細動治療のトップといえる先生です。カテーテルアブレーションと呼ばれる、左心房に心臓カテーテルを通して、肺静脈隔離術を行うものです。熊谷先生はボックスアブレーションを行うことで知られています。Complex Fractionated Atrial Electrogram(CFAE)という異常電位が検出されれば、CFAEアブレーションを行うということも話されました。
 Afのメカニズムとして4つ挙げられ、その対策を示されました。
1.異常自動能・・・肺静脈隔離術、局所アブレーション
2.マイクロリエントリー・・・CFAEアブレーション
3.マクロリエントリー・・・線状アブレーション
4.自律神経活動・・・自律神経節アブレーション
熊谷先生はボックスアブレーションという手法により、1+3を同時に行っているため、これでうまくいかない場合は、2を追加するとのお話でした。
 一般的に1年以上持続する長期持続型のAfの治癒率は60%程度です。残りの40%はDCショックでの治療になるようです。熊谷先生の成績はそれより10-20%程度よいようでした。
 つまり、初回セッション後の再発率は、発作性Afでは20%、持続性Afでは27%、長期持続性Afでは36%、心房頻拍/心房粗動3%ということでした。また、再セッション後の再発率は、発作性Afで11%、持続性Afで18%、長期持続性Afで30%とのことです。再セッションの際は、ボックスの伝導再開に対する追加アブレーションやCFAEアブレーション、上大静脈隔離を行うようです。
 合併症ですが、心タンポナーデ1%、脳梗塞0.2%、食道迷走神経障害0.2%、横隔神経障害0.2%とのことでした。
 心房細動の治療としてよく問題になるのが、レートコントロールかリズムコントロールかという問題です。一般論としては、生命予後に両者に有意差はないというものですが、基礎心疾患がなく、レートコントロールができているAfよりも洞調律のほうが心機能がよくなるというデータを示されました。さらに、Afの治療のために使う抗不整脈薬も次第に効かなくなるというお話でした。
 アブレーション後のワーファリンですが、CHADS2スコア(心不全、高血圧、75歳以上、糖尿病で1点、脳卒中/TIAで2点)で2点以上であれば、再発の可能性を考えて、発作性であれ持続性であれ、基本的にワーファリンを継続するということです。CHADS2スコアが1点までであれば、2か月でワーファリン中止するようです。アブレーション後5年間の血栓塞栓症と大出血の頻度はワーファリン中止群で有意に低かったとのデータがあるようです。
 抗不整脈薬はアブレーションの1週前に中止して、アブレーション後は再開して2か月程度服用させて中止するようです。これはブランキング期間と呼ばれ、焼灼の影響がでるため、不整脈を生じやすい期間のことのようです。
 アブレーション後2週間は激しい運動やアルコールは控えるように指導するが、事務などの軽い作業は翌日からでも可能のようです。
 アブレーション後の再発は、3か月以上たってAfを認める場合に再発と判断されて、その場合はベプリコールやアスぺノンやβ-ブロッカーなどを用いるようです。ここで、アブレーション後の不整脈はAfに限らないため、心房頻拍や心房粗動の場合は、ⅠAの抗不整脈薬は使用せず、β-ブロッカーが良いとのお話でした。
 アブレーションの優位性を説かれた熊谷先生も左房径が5cmを超える方にはアブレーションは行わないとのことです。それは成功率が低いからなのですが、線維化が強く、異常電位を焼灼しても消失させることができないからだとのことでした。拡張左房の症例には拡張不全を改善させるようにARBやACEIを使用して、血圧を十分にコントロールをして、肥満を改善させるなどの指導を行うとのお話でした。
 大変勉強になる勉強会でした。

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2011年11月14日月曜日

福岡市医師会体育祭ゴルフ

昨日はクイーンズヒルグルフクラブで福岡市医師会の体育祭ゴルフコンペがありましたので参加しました。スコアは相変わらずで、思いっきり実力発揮してしまいました。アウト53、イン47のちょうど100点満点でした。みなさん日頃の研鑽の結果でしょう、素晴らしい腕前でした。秋の一日よい気分転換ができました。

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2011年11月13日日曜日

パーキンソン病と認知症の勉強会

11月9日に夜早良区内科医会の講演会がソラリア西鉄ホテルで開かれたため、参加しました。神経内科ではないので外来にパーキンソン病の患者さんが来ることは多くないのですが、在宅患者さんに時にこの病気をお持ちの方がおられて、診療することがあります。
 パーキンソン病は脳内ドーパミン・セロトニンの減少による振戦、無動、固縮などの主要神経徴候にに加えて、便秘、不眠、抑うつ、体重減少などの様々な全身症状を伴うのが特徴です。幻視や妄想などもよくみられるようです。
 その診断には、MIBG心筋シンチグラム、脳血流SPECT,神経メラニン画像および経頭蓋超音波検査などが注目されているそうです。
 治療薬として、L-DOPAや麦角系ドーパミンアゴニスト、非麦角系ドーパミンアゴニストやMAO-B阻害薬(エフピー)が知られています。薬効はL-DOPAの方が強いのですが、300mg/日以上使う場合はジスキネジアなどの副作用が出やすいこととウェアリングオフやオン・オフなどの薬効低下現象がみられることが問題です。しかしながらドーパミンアゴニストは単独使用は3年が限界だとのことでした。非麦角系ドーパミンアゴニスト(DA)はビシフロールやレキップがありますが、眠気が問題となります。一方、麦角系DAはパーロデルやカバサールが知られていますが、長期に使用すると心臓弁膜症が問題となります。症状の日内変動のレスキューとしてアポモルフィン皮下注の導入が期待されているそうです。10分程度で効果が発現して、約1時間持続するそうです。
 まだまだいろいろな話が聞けたのですが、難しくて付いていけない部分もありました。とにかく勉強になりました。

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2011年10月26日水曜日

ディオバンの勉強会

 昨夜は診療終了後にグランドハイアットで開催されたディオバンの勉強会に参加しました。演者は大阪大学の森下竜一先生です。ディオバンは私もしばしば使用するARBと呼ばれるレニン・アルドステロン系を阻害することで血圧を下げます。6種類のARBが市場に導入されています。肝臓で合成されたアンギオテンシノーゲンはレニンの酵素作用でアンギオテンシンⅠに変わり、それは肺に存在するACE(アンギオテンシン変換酵素)の酵素作用でアンギオテンシンⅡに変わります。これがアンギオテンシン受容体に結合します。この受容体には悪玉受容体であるAT1と善玉であるAT2の2種類が知られています。AT1は血管収縮や血圧上昇、アルドステロン分泌、細胞増殖亢進に関連しており、AT2は血管拡張、血圧低下、細胞増殖低下に関連しています。ARBはこのうちAT1に結合して、アンギオテンシンⅡの作用を抑制します。アンギオテンシンⅡは副腎皮質球状帯に働き、アルドステロンの分泌を促します。アルドステロンは腎臓でナトリウムと水の再吸収を促進して循環血液量を増加させ、血圧上昇に導きます。
 ARBは骨粗鬆症の抑制、アルツハイマー病の抑制、ナトリウム利尿などの作用を持つとのお話でとても興味深いものでした。

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アクトスあれこれ

月曜の夜、武田製薬の営業所でアクトスのテレカンファレンスがありましたので参加してきました。講演の内容には目新しさはなかったのですが、報道されている膀胱がんに対してのコメントに期待して参加しました。会の性質上、アクトスよりの発言に終始しており、それがそのまま日常臨床に適応できるかどうかは微妙な感じです。アクトスの効果が優れていることは多くが認めるところですが、問題は安全性の問題をどうクリアするかが問題で、今日の講演会では十分な答えが得られたとは私には思われませんでした。もう少し考え続けたいと思います。

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2011年10月23日日曜日

歓送迎会

 少し前のことになるのですが、重要な節目のイベントなので、アップしておきます。約半年当院で受付業務に従事してくれた鈴木さんが郷里に戻られることになり、新しい受付事務として山口さんを迎えることになりました。それで10月15日の土曜日に西新の金太でもつ鍋を食べながら歓送迎会をしました。日頃は仕事の話だけなのですが、個人的な話ができて楽しいひと時を過ごすことができました。時々はスタッフと食事に行きたいものです。

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2011年10月20日木曜日

アルツハイマー病勉強会

 昨夜は診療終了後にヒルトンシーホークで認知症の勉強会に参加しました。田北メモリーメンタルクリニックの田北先生から立て続けに発売されたアルツハイマー病の治療薬について治験の時からの貴重なお話を聞くことができました。その後各自の経験や疑問をみんなで討論するという形式の勉強会でした。アルツハイマー病治療薬に対するresponder(反応例)とnon-responder(不反応例)があるようですが、その感触は先生方によってかなり評価が分かれているようです。
認知症症状は認知機能障害である中核症状(記憶障害、判断力低下、見当識障害、言語障害、失行、失認など)と周辺症状であるBPSD(不安、抑うつ、徘徊、不眠、妄想、身体的攻撃性)が知られています。
ここで注意すべきは薬剤により認知機能が低下している場合があることです。”AKBて何処”という言葉で注意すべき薬剤を記憶できるようです。抗潰瘍薬、ベンゾジアゼピン系薬、抗てんかん薬、ドーパミン系薬、抗コリン薬です。心して記憶しておきます。
 アルツハイマー病治療薬は評価が難しいと感じていましたので、先生方の本音が聞けて大変勉強になりました。

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肝疾患症例検討セミナー

 昨夜はヒルトンシーホークで行われた表記勉強会に参加しました。肝癌は転移が多いことが知られていますが、それを抑制する補助療法として九州医療センターではマイクロ波凝固壊死療法や肝動脈塞栓術に加えて、COX-2阻害薬と亜鉛製剤、ACE阻害薬、ビタミンKを使用して良好な癌転移の予防成績を上げているようです。
 また、肝炎ウイルス陰性肝癌は意外に多く、B型肝炎によるものとほぼ同じ20%あるとのことです。非アルコール性脂肪性肝炎では5年で30-40%が線維化進行が認められるとのことでした。肝硬変に進行することもあり、また肝炎から癌化することもあるとのことです。
 さらに糖尿病で肝障害がある場合は年に一度PIVKA2と肝エコーをチェックすることが勧められるとのことでした。これは日常診療に生かしていくべきと考えました。
 最後に中牟田先生から今後使用できるようになる蛋白分解酵素阻害薬のテラプレビルであるテラビックのお話がありました。インターフェロンとリバビリンと併用することで、これまで寛解が得られにくかったジェノタイプⅠbに対して従来の寛解率30%が再燃例では90%、初回治療例では70%、無効例でも約50%に改善するとのことです。医療センターでも12月後半から使用できるようになるようです。以前インターフェロン治療を受けて諦めている患者さんには公費補助もある中で大いなる福音となることでしょう。勉強になりました。

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2011年10月13日木曜日

漢方の勉強会

今日は久しぶりに診療終了後に漢方の勉強会に参加しました。このところ予定していた勉強会にも院内がばたばたして参加できずにいました。今日は五苓散、柴胡桂枝乾姜湯、炙甘草湯、桂枝加竜骨牡蠣湯、大柴胡湯について勉強しました。西洋薬とは違う効き方なのですが、漢方も捨てたものではないです。非常に有効な治療手段の一つと思います。今後も勉強を続けていきたいです。

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2011年9月16日金曜日

たこつぼ型心筋症

 今夜はたこつぼ型心筋症の講演会に参加しました。大学病院などの大きな施設で年間10-30例程度経験するという比較的まれな疾患です。特徴は心筋梗塞を思わせるような胸痛を訴えて、心電図でもST上昇などの心筋虚血を疑わせる変化があり、心エコーでは主に心尖部の無収縮ないし低収縮であるにも関わらす、心臓カテーテルでは冠動脈に優位な狭窄は認められないというものです。日本人が最初に報告し、左室造影所見がタコ捕りに使うツボに似ていることからこのような病名がつけられたとのことです。別名、ストレス心筋症、カテコラミン心筋症などとも呼ばれているようです。高齢女性に多く、身体的または心理的ストレスがかかっている場合に多いとのことですが、必ずしも誘因が認められない例もあるようです。多くは1か月以内に心電図変化も正常化するようですが、ごくまれに心電図変化や壁運動異常が正常化しない症例もあるようで、単一も疾患として考えてよいかどうか検討を要するとの意見もありました。
 とても勉強になりました。

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2011年9月12日月曜日

心不全とβブロッカー

今夜は心不全の勉強会に参加しました。βブロッカーやαβブロッカー、ACE阻害薬の投与が重要であるというお話でした。今夜は疲れて思わず寝入りそうになりました。そんなに忙しくしているわけでは全くないのですが…。

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2011年9月9日金曜日

昨日今日

 昨日と今日の2日間はとっても暇でした。開業時を思い出しました。あんまり暇でも楽でよいというわけにはいきません。身体的には楽でも何となく気持ちが萎えます。何の影響でしょうか?
まだまだ当院の患者層が薄いということでしょう。少しずつ改善させたいです。

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2011年8月24日水曜日

肺癌の講習会

 今日は午後休診だったのですが、夜肺がんの講習会に参加しました。九州がんセンターの呼吸器科の先生方が実際の症例のレントゲンを使用して肺がん発見のノウハウを教えてくださいました。
今日のポイントは肺縦隔境界線を意識して読影することです。気管の変位も重要な手がかりを与えてくれるようです。また、下行大動脈線や心辺縁に気を配ることも重要です。また、胸部レントゲン写真で多少でも違和感を感じたならば、胸部CTをとることが重要であると強調されていました。胸部レントゲン上ではあまりはっきりしなくても、胸部CTをとるとびっくりするくらい大きな腫瘍がある例も何例も供覧されていました。
 また、新しい話題として、多くの肺がんにおいて標的物質が同定されていて、肺の腺癌においては実に50%においてEGFR遺伝子の変異が報告されているとのことです。また、最近報告されたALK/EML遺伝子の転位が認められる症例が5%前後存在して、それに非常によく効くcrizotinibという薬の治験が世界規模で行われており、九州では九州がんセンターのみがその指定施設になっているというお話でした。若年で急速に増大する肺がんにおいては、その種の肺がんの可能性を考えて遺伝子検査を実施することが望ましいとのお話でした。
 お話の中で肺がんを疑って肺の一部を手術で摘出したが、結果的にはがんではなく、器質化肺炎であったとの例も供覧されました。成功例ばかりでないところも好感が持てました。大変勉強になりました。また参加したいです。

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2011年8月23日火曜日

コレガのPC切替機

 診察室で日々使用しているコンピューターは30インチのモニターに出しているのですが、当院は電子カルテを院内LANのみで運用しているため、インターネットを見る際は切替機を使用しています。コレガの切替機を使用しているのですが、買って1年にもならないのに、画像が微妙に変色してしまい、レントゲン写真を患者さんに説明する際にも支障があるため2日前から第2診察室の別のモニターを使用しています。出入りのコンピューターメンテしていただいている方に来てもらい、チェックしてもらい、やはり切替機の問題との判断でした。これをコレガに伝えてもらったのですが、相性の問題だからコレガの問題ではないとのことです。保証期間内である自社商品の不都合に真正面から向き合わない会社にも困ったものです。責任ある対応をしてほしいものです。

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2011年8月22日月曜日

中性脂肪とレムナント

 今日は診療終了後に脂質の話を拝聴してきました。講師は奥羽大学の斉藤美恵子先生です。LDLコレステロールが動脈硬化を惹起することはよく知られているのですが、今日のテーマは中性脂肪もそれに匹敵するくらいあるいはLDLコレステロール以上に動脈硬化を惹起するというものです。本日のお話では動脈硬化に対する寄与はLDLコレステロールが3割であるのに、RLPコレステロールは7割という指摘には驚きました。私も中性脂肪の高い方にはよくRLPコレステロールを測定するのですが、この測定が重要であるとのことでした。中性脂肪が食事や前日の飲酒等の影響を受けやすいのに対して、RLPコレステロールはあまり食事等の影響を受けにくいらしいです。食事中の中性脂肪はリパーゼで分解されて小腸で脂肪酸として吸収されます。そしてカイロミクロンになり、さらにカイロミクロンレムナントになり、門脈を通って肝細胞表面にある、レムナントレセプターに結合して肝臓に取り込まれます。肝臓内でリパーゼ等により脂肪酸になり、VLDLに変えられ、血中に放出され、VLDLレムナント、IDLに変えられていきます。このIDLが超強力な動脈硬化惹起作用があるので、我々が認識する以上に中性脂肪の上昇は心血管病の発症に関係するとのことでした。フィブラート系の薬は肝臓での脂肪酸のβ酸化を抑制することが作用機序ですが、ゼチーアは・・・・記憶が定かでありません。ここまで頭に入れるのがやっとでした。でも勉強になりました。

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2011年8月21日日曜日

コンピューターのメンテナンス

 久しぶりの更新です。夏休みやら何やかやで少しサボっていました。当院は電子カルテを使用しているため、月に1回はメンテナンスの業者さんに来てもらっています。昨日は院内のコンピューターにすべてセキュリティソフトをいれてウイルスチェックをしました。ほんの半年前はウイルスなどまったく出なかったのですが、いくつかのウイルスが検出されました。定期的にチェックしていくしかありません。残念ながらこんな時代になってしまったのですね。もちろん当院のシステムはインターネットにはつないでいないのですが、画像などはCDなどでいただいていますので、メディア経由の感染はゼロにはできないようです。インターネットにつないでいないので新しいウイルス情報を更新するのもひと手間かかります。ウイルスチェックもデータが多くなり、そのバックアップがあるため、長時間というかオーバーナイトで行います。結構大変です。

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2011年7月20日水曜日

EPA

 今夜はEPAの勉強会に参加しました。処方薬としてはエパデールとして知られています。講師は福岡大学の講師西川宏明先生です。JELIS研究の結果、心血管病の予防と再発予防にはスタチンに加えてエパデールを加えたほうが良いというものです。EPAはω-3系脂肪酸に分類され、α-リノレン酸のような、いうならば善玉の脂肪酸で血管によいとされています。特に冠攣縮性狭心症に有効というお話がありました。EPAが細胞内のSrcファミリーに属するFynというチロシンキナーゼに作用することで攣縮を抑制すると考えられているようです。これに関連してRhoキナーゼ抑制薬も冠攣縮の抑制効果が報告されているというお話もありました。このあたり、難しくてよくついていけません。アラキドン酸はω-6系脂肪酸に属して、リノール酸のような悪玉脂肪酸です。このEPA/AA比が心血管病の発症に関与しており、0.6以下の方はエパデールのような薬をのんでEPA/AA比を改善する必要があるとのことです。ただ、個人的経験ですが、EPA/AA比はよく保険で査定を受ける検査なのであまり思い切って検査できないです。適切と考えられる人に検査しても認められないので理不尽と言わざるを得ません。
 本題からは離れるのですが、興味深かった話として、ステント患者さんに使用するプラビックスという抗血小板薬の効果の出ない人が3-4割いるというのは驚きでした。

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2011年7月19日火曜日

瘀血

 今日は診療終了後いろいろあって、少し遅れたのですが、漢方の勉強会に参加しました。今日のテーマは駆瘀血薬です。講師は平田ペインクリニックの平田道彦先生でした。まず、気・血・水の概念について。気は生命の根源的エネルギー、血は身体をめぐる赤い液体、その滋養成分、水は身体にくまなく分布する液体成分とのことです。漢方医学では、精神状態を含めた全身の失調、アンバランスが局所の異常の原因になっている、同時に、局所の治癒を阻害していると考えるようです。具体的な方剤として桂枝茯苓丸、治打撲一方、四逆散の解説を受けました。患者さんに役立つ処方ができるように研鑽をつみたいと思います。

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2011年7月13日水曜日

間質性肺炎と動脈硬化惹起性リポタンパクコレステロール

 昨夜は診療終了後に間質性肺炎の講演会に参加してきました。関節リュウマチなどの膠原病にしばしば合併することやIPFやNSIPなどの亜型についての解説をいただきました。日常診療ではたまにしか見ることはないのですが、重篤な肺疾患ですので適切な対応が求められます。我々開業医のレベルでは、詳しい問診と診察からこの疾患を疑い、胸部レントゲンを撮ることが重要なようです。それからHRCTをとって入院検査の行える施設にスムーズに紹介することが肝心のようです。喫煙、木材や金属の粉に暴露した職歴のチェックも重要とのことです。後半は過敏性肺臓炎の症例でした。職業歴や住居の状態など細かく問診することが診断の鍵になるという示唆をいただきました。
 また、今夜は脂質異常症の講演会に参加しました。ガイドラインの改定による変更点の解説と動脈硬化惹起性リポタンパクコレステロールの解説をいただきました。RLP-Cが中性脂肪と相関することはよく経験するのですが、HDL-Cと中性脂肪が逆相関すること、メタボリック症候群にはゼチーアがよいこと、HDL-Cを上昇させる方法として運動、減量、適度の飲酒以外にゼチーアがよいとのこと。意外であったのは、EPA製剤であるエパデールの評価は高かったのですが、リピディルやベザトールなどのフィブラート製剤の評価が低かったことです。確かにガイドラインでEPAがエビデンスレベルAであるのに対して、フィブラートはエビデンスレベルがBでやや劣ることによるものでしょうが、やはりスポンサーの影響も否定できません。スポンサーはゼチーアの会社でしたから。我々がよくぶち当たる疑問は「スポンサーがいない席でも同じ話をされるのだろか?」というものです。こうやって洗脳されているのでは・・・という恐怖です。取捨選択が必要かもです。

2011年7月4日月曜日

小川さんの送別会

 2日前の土曜の夜、西新の”よかうお”で8か月事務として週3回受付業務やレセプトチェックのお手伝いをいただいた小川さんの送別会をしました。とても優秀な方でもっと長く勤務いただきたかったのですが、家庭の事情で6月いっぱいで退職されました。ささやかながら楽しい時間を過ごすことができました。小川さんの薫陶もあって正職員の鈴木さんもこれから頑張ってくれるものと思います。
引き続き、週3回程度お手伝いいただける医療事務経験のあるパートの方を2人募集しています。

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2011年6月26日日曜日

漢方の勉強会2

6/23の夜、診療が終わってから漢方の勉強会に参加してきました。
温清飲、消風散、黄連解毒湯、十味敗毒湯、十全大補湯、柴胡加竜骨牡蠣湯、六君子湯、半夏瀉心湯などの使用症例について勉強しました。
また、私の患者さんで長年にわたる両足底の灼熱感を自覚されている方がいたので、漢方治療について尋ねたところ、三物黄芩湯を試すとよいとのご指導いただきました。さっそく試してみたいと思います。

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2011年6月21日火曜日

DPP-4阻害薬

 一昨年の12月に鳴り物入りで我が国にも導入された新しい糖尿病治療薬DPP-4阻害薬。昨夜はそれに関する勉強会に参加しました。すでにその一部は発売後1年を経過して長期処方もできるようになっています。我々の多くも少なからず使用経験を積んで、大体の使用感触をつかんでいます。
 これに関する講演会はもうかなり開かれているのであまり目新しさはないのですが、インスリンのカウンターホルモンであるグルカゴンに着目しているところが面白かったです。どの製品が選ばれていくのか、特徴は何かというところに各社注力しているところです。

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2011年6月16日木曜日

アトピー性皮膚炎

 昨夜はアトピー性皮膚炎の話を聞いてきました。講師は九州大学皮膚科教授古江増隆先生でした。アトピー性皮膚炎の患者さんの中にはステロイドの副作用を恐れるばかりに適切な治療を行わず、病状を悪化させる方が少なからずいるとのご指摘がありました。また、喫煙により少なからぬ皮膚疾患の増悪があるとのお話を受けました。そのメカニズムの一例としてベンズピレンというたばこに含まれるダイオキシンがaryl hydrocarbon receptorに・・・とかなり難しいお話でした。臨床的にはステロイド外用薬は強いものから弱いものまで分類されているのですが、その皮膚吸収率は体の部位によって違う、たとえば、頭部-顔、脇、鼡径-股間は吸収が良く、手などは吸収が悪いとのことです。吸収の良い場所に強いステロイドの使用は皮膚科の専門家以外は控えたほうがよいが、吸収の悪い場所は強めのステロイドの選択もやむを得ないとのお話でした。

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2011年6月14日火曜日

がんペプチドワクチンと膵炎について

 昨日がんペプチドワクチン療法についての講演を聞いてきました。講師は久留米大学の由谷茂先生でした。免疫学の発展の中で1990年頃、がん拒絶ペプチドが同定されて、がんペプチドワクチンが研究されるに至ったようです。がん細胞を比較的選択的に駆除してくれるキラーT細胞を誘導する治療のようです。理論的には魅力ある治療であることは言うまでもありません。ただし現在のところは進行がんですでに外科手術や化学療法、放射線療法をすでに受けている方の余命を数か月延長するというレベルのようです。もちろん著効例もあるでしょうが、多くが100万円以上の自己負担が必要なことを考えれば、直ちに患者さんに勧めることができるか?考えさせられるところです。また厚生労働省が口を酸っぱくして言っている医療における平等を自由診療の中でいかに実現するできるのか?つまり、持てる人はがんペプチドワクチンをすることができるが、その余裕がない人は諦めるしかないのか?などと議論すべき問題も多いように感じました。
 また、本日は膵炎の診断と治療について勉強してきました。講師は九州大学の伊藤鉄英先生です。アルコール性慢性膵炎や胆石による急性膵炎などは時々経験しますが、重症急性膵炎は動脈からカテーテルにより抗菌剤と酵素阻害剤を注入することで著効する例もあることを知りました。胆管結石にEST(内視鏡的にVater乳頭に切開を入れて胆石を腸管に出す治療)を行うことや急性膵炎後に生じた狭窄膵管にステントをいれて膵液の流出を正常化する治療などについて勉強させていただきました。
また、膵臓学会のホームページから膵炎の治療ガイドラインがダウンロードできるようになることも教えていただきました。
 どちらもためになる会でした。

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2011年6月12日日曜日

医師協同組合コンペ

 本日は土砂降りの雨の中、以前より予定されていました医師協同組合コンペに参加しました。かなりの雨でしたので、ハーフで中止になりました。結果はさんざんでした。ひとえに練習不足です。ハーフ61です。反省反省。でもまたやりたいな・・・。

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2011年6月10日金曜日

重症不整脈

 昨日は九州医療センターで勉強会があったので参加しました。テーマは重症不整脈で、体内植え込み型の除細動器や我々が使うことのない抗不整脈の使用例などの話がありました。頻脈性不整脈の多くは心臓内のリエントリーという一方向性の回路が構成されて生じるものが大半で、まれに電気刺激産生亢進によるものが一部あるとのことでした。ICDと呼ばれる体内植え込み型除細動器はそういった頻脈性不整脈(とくに心室細動)をうまく止めることができる場合と増悪させる場合があるとのことです。いつもうまくいくとは限らないとのことでした。そうした頻脈を増悪させるような場合にはAEDなどのDCショックによる除細動が唯一改善せしめるとのお話でした。また、突然死に至ることがあるBrugada症候群についてのお話も興味深いものでした。日頃の診療で遭遇することはあまりないのですが、とても勉強になり、示唆に富むものです。また、参加したいと思います。

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2011年6月5日日曜日

早良区医師会コンペ

今日は志摩シーサイドゴルフクラブで早良区医師会のゴルフコンペがあり、参加しました。結果はいつも通りというかin 50+out 52=102で下から数えたほうが早いというありさまでした。参加された先生方は日頃の研鑽の成果をいかんなく発揮されて、すばらしいスコアの方が多かったです。雨の予報でしたが、午後からは晴れて、気持ちよくゴルフができました。いいストレス解消ができました。また機会が合えば参加したいです。

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2011年6月4日土曜日

漢方の勉強会

本日は夜漢方薬の勉強会に参加しました。日々の診療でも時々漢方薬を処方することはあるのですが、よく効いたなあと感じる時とその真逆な時があり、奥が深いなと感じるところです。開業するまでは病院勤務であり、あまり漢方薬を使用することは多くなかったのですが、開業後はその使用頻度は結構増えてきました。系統だった勉強をしたことがないので、なるべくお呼びがかかった時は参加して勉強しています。今日の講師は大阪で広く漢方を使用されている千福貞博先生です。漢方の領域でおなかの診察(腹診)が重要視される診察手法なのですが、これを特に重要視されていました。腹部に症状がない場合は腹部の診察は省略することが多いのですが、漢方薬を処方する場合は是非症状と直接関係なくとも漢方製剤の選択の一助として腹診を勧めておられました。また漢方の場合、病名より症状に対して処方を決定するという西洋医学にはない特徴があるとのことです。また、余談ですが”へそくり”とは半夏という生薬が語源とのことです。鎮静・鎮吐・鎮咳作用のある生薬です。私はこれまで時にしか使用していなかった半夏瀉心湯の使用方法を詳しく教えていただきました。腹診の心下痞鞕(しんかきょうこう)が参考になるというお話でした。そのような患者さんを診察したら処方してみたいと思います。少し復習が必要です。盛りだくさんで少し知識の整理が必要です。

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2011年6月1日水曜日

高血圧の講演会

 一昨日高血圧の講演会に参加しました。人類は歴史上飢餓やけがなどによる体液減少に対応するためにレニン‐アルドステロン系という体液を保持する機構を持つに至ったわけですが、現在においてそれが高血圧などの疾病を生むことになり、人類の寿命を短くする原因となっているという皮肉な現実がある。そのためこのレニン‐アルドステロン系を抑制する薬が脳・心臓・腎臓などの臓器保護の観点からも重要であるとのお話でした。またNaやKなどの電解質の値から2次性高血圧の存在を推察したり、心筋梗塞の既往のある方においては収縮期血圧を120mmHg 以下にしないほうがよいという示唆に富む話も拝聴できました。特に臓器保護の観点から重用されるレニン‐アルドステロン系の薬を服用している患者においてはショックなどに陥りやすいというデータを示されました。考えてみれば当たり前のようなことなのですが、なかなか指摘されるまでは認識していないことで、本当に参加してためになる会でした。演者は東北大学の伊藤貞嘉教授で、スポンサー企業にこびる様な態度を示されないことも好感が持てました。演者によっては聴衆に対するよりもスポンサーに向かって話をしているのではないかと感じるような方もいます。そんな時は時間の無駄だったという思いを強くします。久しびりに有意義な講演会でした。

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2011年5月24日火曜日

早良区医師会総会

 今夜はシーホークで早良区医師会総会があり、参加してきました。こども病院の移転問題や成人病センターの将来像など難しい問題も出ておりましたが、知り合いの先生方と楽しく歓談するのも気力充実できます。
 診療のこと、経営のこと、それとゴルフの話などいろいろな情報交換ができました。このような時間が少々疲れ気味の自分に新たな力を与えてくれるのでしょう。

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2011年3月16日水曜日

午後診療の開始時間について

 月に数日昼休みを利用して訪問診療や往診をしています。そのため午後の診療開始が若干遅れる場合がございます。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、通院ができない方への診療を提供するためであることをご理解いただき、ご協力をお願いします。万一、待つことが難しい場合はあらかじめお電話でご確認いただければと存じます。よろしくお願いいたします。                    
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2011年1月29日土曜日

予約診療

 すでにご承知の方もおられると思いますが、当院では予約診療を行っています。
 受診の際やお電話で次回の受診の日時を予約いただければ、なるべくその時刻に診察できるように努力いたします。ただし、病状等により順番は前後することは御承知おきください。
 定期受診されている方でも、ご予約なく受診されれば、お待ちの方の最後列となりますので、あらかじめご予約されることをお勧めします。自分よりあとに来て、早く診察順番が来る方があるのはそのためであることをご理解ください。