2011年7月13日水曜日

間質性肺炎と動脈硬化惹起性リポタンパクコレステロール

 昨夜は診療終了後に間質性肺炎の講演会に参加してきました。関節リュウマチなどの膠原病にしばしば合併することやIPFやNSIPなどの亜型についての解説をいただきました。日常診療ではたまにしか見ることはないのですが、重篤な肺疾患ですので適切な対応が求められます。我々開業医のレベルでは、詳しい問診と診察からこの疾患を疑い、胸部レントゲンを撮ることが重要なようです。それからHRCTをとって入院検査の行える施設にスムーズに紹介することが肝心のようです。喫煙、木材や金属の粉に暴露した職歴のチェックも重要とのことです。後半は過敏性肺臓炎の症例でした。職業歴や住居の状態など細かく問診することが診断の鍵になるという示唆をいただきました。
 また、今夜は脂質異常症の講演会に参加しました。ガイドラインの改定による変更点の解説と動脈硬化惹起性リポタンパクコレステロールの解説をいただきました。RLP-Cが中性脂肪と相関することはよく経験するのですが、HDL-Cと中性脂肪が逆相関すること、メタボリック症候群にはゼチーアがよいこと、HDL-Cを上昇させる方法として運動、減量、適度の飲酒以外にゼチーアがよいとのこと。意外であったのは、EPA製剤であるエパデールの評価は高かったのですが、リピディルやベザトールなどのフィブラート製剤の評価が低かったことです。確かにガイドラインでEPAがエビデンスレベルAであるのに対して、フィブラートはエビデンスレベルがBでやや劣ることによるものでしょうが、やはりスポンサーの影響も否定できません。スポンサーはゼチーアの会社でしたから。我々がよくぶち当たる疑問は「スポンサーがいない席でも同じ話をされるのだろか?」というものです。こうやって洗脳されているのでは・・・という恐怖です。取捨選択が必要かもです。

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