2012年12月24日月曜日

2012年の忘年会

 
かなり前のことなのですが、記録のために投稿しておきます。12月8日土曜日にスタッフとともに室見のたか松でささやかな忘年会をしました。11月いっぱいで、約1年勤務してくれた常勤事務の山口さんとパート看護師の沖田さんが事情で退職されました。お疲れ様でした。そして、新しいところでも頑張っていただきたいと思います。そして、常勤事務の山田さんと常勤看護師の沖田さんを迎えて、少し若返りしました。これまで通り、パート事務の坂本さん、パート看護師の丸山さんと栗田さんも参加してくれました。運営上さまざまな問題は生じるのですが、その時々でベストアンサーと信じて、進んでいくしかないなと感じています。

以下は食事の記録です_(_^_)_。最近食べログが定番になってきました


202号の国道沿いにあるんですね。いい感じです。


最初に出てきたものは、少量ながらいろいろ食べれて、満足できるものです。


お刺身も少量ずついろいろ食べれるように工夫されています。



どぶろくをいただきました。美味しかったです。


何の肉だったのかな? 馬肉??


魚の天ぷらもありました。



あんかけみたいなもの?美味しかったです。


それぞれの量は多くないのですが、どれもおいしくいただきました。ヘルシーですね・・・。


〆はフルーツでした。満足、満足、満足。

最近勉強会にも相変わらず参加しているのですが、なかなか時間が作れずに更新できずにいます。来年はもう少し更新するように頑張ります!!!。
 今年も1年間お世話になりました。来たるべき2013年が皆さんに良い年になりますように・・・。
また、畑間内科クリニックもよろしくお願いいたします。m(__)m
 
 

畑間内科クリニックの携帯HP

畑間内科クリニックのHP





2012年10月22日月曜日

開院してまる7年たちました

 さる10月13日の土曜日、西新の初喜で開院まる7年を記念してスタッフとささやかなお祝いをしました。毎日の生活の中ではあまり意識してないのですが、ふと振り返ると本当に多くのことがありました。いろいろな患者さんを診察する機会に恵まれましたし、いろいろなスタッフに接する機会に恵まれました。それぞれ素晴らしい人やとんでもない人など様々でした。これからもいろいろな経験をすることと思いますが、その時点時点でベストと自分が考えることを行っていこうと思います。

  以下は食べログです・・・・m(__)m



 
 

西新商店街を早良街道からしばらく歩いたところにあります。





 牛と豚のしゃぶしゃぶでした。おいしかったな・・・(●^o^●)



 野菜もしっかりとらないとね。


カクテルもいただきました・・・美味しーい


 〆はやっぱりアイスとお茶でしょ・・・満足

 これからも畑間内科クリニックをよろしくお願いします。
 今日はカロリー制限も塩分制限もできてない畑間内科の面々でした><;


畑間内科クリニックの携帯HP

畑間内科クリニックのHP


2012年9月22日土曜日

肺高血圧

 昨夜は診療後、肺高血圧の勉強会に参加しました。これまでもいろいろな勉強会に参加させてもらっていたのですが、ずぼらして更新していませんでした。久しぶりに更新します。
 肺高血圧症とは安静臥位の平均肺動脈圧が25mmHgを超える状態で、肺疾患やSASなどがあれば、20mmHgwo超える状態と定義されているようです。
 原発性は極めてまれで、全国に2000人足らずといわれていますが、膠原病、先天性心疾患、門脈圧亢進症などの病態に伴って生じる続発性があります。膠原病では、MCTD 1300人、SLE 2750人、PSS 2470人、先天性心疾患 2000人、門脈圧亢進症 500人程度で、比較的まれなので、しばしば見る疾患ではありませんが、予後は極めて悪く、生存率は3年で48%程度で、未治療の場合、2年以内に死亡すると考えられています。
 症状としては、労作時呼吸困難が多いようです。ただし、初期の肺高血圧症は血行動態が変化しているにもかかわらず、無症候だということです。肺血管床が1/3になって肺動脈圧が上昇し始めます。
 CTEPH(慢性血栓塞栓性肺高血圧症)ではワーファリンのみの治療では平均肺動脈圧≧50mmHgの場合、5年生存率は10%と低いです。在宅酸素療法や血栓内膜摘出術も併用されることがあるようです。心臓カテーテル検査以外では心エコーで左心室の扁平化やTR-PG(三尖弁閉鎖不全症の圧較差)が診断には有用なようです。
 BPA(バルーン肺動脈拡形成術)が行われることもあるようです。十分に拡張されれば、術後肺水腫が生じることもあるようです。6分間歩行距離が明らかに延びた例の報告がありました。
 治療薬としては、ET-1拮抗薬としてトラクリアとヴォリブリス、PDE-5阻害薬としてレバチオとアドシルカ、PGI2経口薬としてベラプロストとベラプロストLA、PGI2注射薬としてエポプロステノールがあるようです。我々が使用することはまずない薬です。予後を改善するというエビデンスがあるのはエポプロステノールのみです。そして可能であれば、肺移植が検討されるようです。
 肺高血圧症は、肺動脈圧を下げて右心不全の進行を止めて予後を改善することに尽きるとのお話でした。


 畑間内科クリニックの携帯HP

 畑間内科クリニックのHP

2012年8月2日木曜日

糖尿病性腎症研究会

今晩は診療終了後に西鉄グランドホテルで糖尿病性腎症の勉強会に参加しました。講師は東北大学の小川晋先生です。心筋梗塞などの大血管合併症は血糖レベルそのものよりも血糖変動のほうが悪いというお話でした。酸化ストレスが血管障害を増悪させるというお話でした。メカニズムもわかりやすく解説していただき、とても勉強になりました。

畑間内科クリニックの携帯HP

畑間内科クリニックのHP

肺気腫の勉強会

7月28日の夜は肺気腫の勉強会に参加しました。2011年に出されたGOLDというガイドラインの説明を受けました。COPDの包括的アプローチがとかれており、増悪と併存症に重点が置かれています。COPDは持続性の気流閉塞が特徴でFEV1と症状が相関しないという特性があります。
併存症として心血管系疾患、骨格筋の疾患、感染症、メタボリック症候群、骨粗しょう症、肺がんなどです。
また、呼吸リハビリテーションについても勉強できました。土曜日の夜出て行っただけのことはありました。大変ためになりました。

畑間内科クリニックの携帯HP

畑間内科クリニックのHP


2012年7月16日月曜日

2012年7月の歓迎会

7月14日土曜日の夜、西新の”極味や”で、歓迎会を行いました。パート看護師の早手さんと栗田さん、パート事務の日野さんです。おいしい焼肉を食べながら、しばし幸せなひと時をすごすことができました。今回は送別する方はいませんでした。4月中旬に江藤さんが退職されたのですが、スケジュールがタイトのようでしたので、会は催さずに、記念品を贈ることにしました。今回は先日の寿司と変わって焼肉でいきました。現在の陣容は事務常勤1名、パート2名、看護師常勤1名、パート3名です。パートの方が増えて、家庭をお持ちですので、早々とお開きにしました。どうしても人が去り、人が来ることはやむを得ないのですが、それぞれの出会いがすばらしいものであることを祈っています。以下はその写真の一部です。

畑間内科クリニックのHP



畑間内科クリニックの携帯用HP









2012年7月13日金曜日

肺抗酸菌症

今夜は福岡呼吸器カンファレンスに参加しました。前半は症例提示があり、結核性肺炎、肺クリプトコッカス症、サルコイドーシスと非結核性抗酸菌症の合併例の3例の提示がありました。
後半は福大呼吸器科の藤田昌樹先生の非結核性抗酸菌症についての講演がありました。
勉強になりました。


間内科クリニックのHP

畑間内科クリニックの携帯用HP

2012年7月12日木曜日

減塩療法と誤嚥性肺炎

本日は高血圧の講演会に行ってきました。最初は東京女子医大の渡辺尚彦先生です。受診のたびに尿を持参してもらい、一日摂取塩分量を算出して、塩分量の多寡を示して、食事指導をされているそうです。繰り返して指導することで次第に塩分制限が可能になるようです。当院でも随時尿で一日塩分摂取量を推定して、指導に役立てているのですが、さすがに毎回は行っておりません。ただ、先生の意図するところは共鳴できますし、減塩指導をもっと積極的になろうと考えました。
次に東北大学の大類孝先生で、ACE阻害薬、とりわけコバシルが、他のACE阻害薬にはないアルツハイマー病の進行予防や認知機能の保持に有効であることや、誤嚥性肺炎の予防効果が期待できるというお話でした。いままでACE阻害薬はタナトリルを使用してきましたが、コバシルも有力な代替品と考えられます。テーマがおもしろい講演会でした。

畑間内科クリニックのHP

畑間内科クリニックの携帯用HP

2012年7月2日月曜日

脳卒中の勉強会

今夜は脳卒中の予防戦略という講演会に行ってきました。講師は熊本市民病院の橋本洋一郎先生です。高血圧、糖尿病、高コレステロール血症、喫煙、飲酒などについて説明を受けました。とりわけ、高血圧と喫煙に対する積極的な関与が重要であることを再認識させられました。

畑間内科クリニックのHP


畑間内科クリニックの携帯用HP

2012年6月21日木曜日

講演会あれこれ

昨日はCOPDの勉強会、今日は内分泌の勉強会に参加しました。目新しさはありませんでしたが、自分の診療がスタンダードなものであることを確認できました。診療後に出て行くのも大変ですが、勉強の継続が必要ですからね・・・。

畑間内科クリニックのHP

畑間内科クリニックの携帯用HP

2012年6月17日日曜日

血清りポ蛋白と粥状動脈硬化

6月14日の夜は九州医療センターのシーサイドハートカンファレンスに参加しました。講師は大阪大学の山下静也先生です。まず、リポ蛋白代謝についてですが、小腸でカイロミクロン(B48,E,CⅡ)が形成されます。これがリポプロテインリパーゼで分解されて、カイロミクロンレムナント(B48,E)が形成されます。また、VLDL(B100,E,CⅡ)がリポ蛋白リパーゼで分解されて、IDL(B100,E)、さらに肝性 トリグリセリドリパーゼ(HTGL)でLDL(B100)が形成されます。動脈硬化惹起性があるレムナントとして、これらのカイロミクロンレムナントとVLDLレムナント(IDL)が知られています。中性脂肪(TG)が高くなれば、冠動脈疾患のリスクが上昇することが知られています。TGが88mg/dl上昇すれば、冠動脈疾患リスクが男性32%、女性76%増加することが知られています。
レムナントリポ蛋白は酸化変性を受けずにマクロファージに取り込まれ、泡沫化させますが、LDLでは酸化されることが必要で、酸化LDLがマクロファージに取り込まれます。
レムナントの測定法として
①ポリアクリルアミドゲル(PAG)ディスク電気泳動でmidbandやbroadβパターンを認めること、
②アガロース電気泳動でbroadβパターンを認めること、
③超遠心法;IDLコレステロール定量、
④Immunoaffinity chromotography:RLP-コレステロール(RLP-C)、
⑤直接測定法;RemL-C 、
⑥アポB48測定法(ELISA,CLEIA法)が知られている。
ここで、④の免疫吸着法ではカイロミクロン、VLDL, アポrich HDLも含んでおり、TG高値検体で高くなることがあるようです。これに対して⑤の直接法ではカイロミクロンレムナントとVLDLレムナントの両方を測定しており、自動分析が開発されており、誤差も少なく、高TG症でも正確に測定可能といわれています。
家族性高コレステロール血症(FH)においてmidbandを認めれば、冠動脈疾患が多いことが知られている。この場合、IDLコレステロールが高くなります。
高レムナント血症として以下のものが知られています。
原発性として、
①家族性Ⅲ型高脂血症:アポE2/2、アポE欠損症、
②HTGL欠損症、
③FH,
④家族性Ⅳ型高脂血症、
⑤家族性Ⅴ型高脂血症、
二次性として、
①糖尿病、
②内臓脂肪型肥満、
③ネフローゼや腎不全などの腎疾患、
④甲状腺機能低下などが知られています。
カイロミクロンレムナントの作用として以下の点が指摘されています。
①small dense LDLの上昇、HDLの低下、
②炎症の惹起(MCP-1,IL-1βなどが関与)、
③血管内皮細胞のapoptosis, 機能不全、PAI-1の流入と蓄積、
④血管平滑筋の増殖などが知られています。
アポB48とアポB100の構造は似ていることが知られています。アポB48はⅠ型、Ⅲ型、Ⅴ型高脂血症で上昇するといわれています。
高脂肪食で総コレステロール、LDL-コレステロール、HDL-コレステロール、アポB100は変化せず、TGやアポB48は上昇します。そのピークは3時間から4-5時間に遅れるようです。RLP-TGとRLP-コレステロールは高脂肪食でより上昇するといわれています。
食後高脂血症とは、食後にカイロミクロンレムナントを中心としたTG-rich lipoproteinが血中に蓄積し、高TG血症が遷延した状態で、動脈硬化惹起性であることが知られています。食後高脂血症は心血管疾患のリスク因子であり、急性心筋梗塞、狭心症と突然死などが増えるといわれています。
食後高脂血症の治療は以下のものが知られています。
①スタチン:食後のTGの上昇が下がる、アポB48の低下は軽度、
②フィブラート:CD36-null mice(高脂血症のモデル動物)で、食後のTG上昇が抑制される、
③エゼチミブ:TG,アポB48、FFA,RLP-Cの上昇が抑制される。
最後に動脈硬化性疾患の治療ガイドラインが改定された点について説明がありましたが、詳細は割愛します。印象に残ったのは、non-HDL-コレステロール(TC-HDL-C)が総アポB値のサロゲートマーカーになり、、VLDLレムナントと相関して、食後の採血でも可という点でした。
大変勉強になったのですが、もう少し自分でもこれらについて知識を深めたいと感じました。

畑間内科クリニックのHP

畑間内科クリニックの携帯用HP


2012年5月26日土曜日

痛風の講演会

昨夜は痛風の勉強会に参加しました。講師は東京女子医大の谷口敦夫教授です。40年ぶりの新規の高尿酸血症治療薬であるフェブキソスタットがテーマです。
 痛風発作は未治療の場合、2年以内に78%が再発し、50%に7-9年以内に痛風結節が生じ、40%に腎障害が生じるといわれています。また、痛風と死亡リスクについては、全死亡も心血管死亡も上昇し、急性心筋梗塞のリスクも26%上昇し、メタボの合併が多いことが知られています。痛風の有病率については、日本の成人男性では1%と考えられています。痛風発症の素地となる高尿酸血症は増加傾向にあります。
 診断については、局所の予感を感じると、急激に発症して、4-12時間以内に疼痛のピークに達して激痛、発熱、発赤、腫脹という臨床経過が参考になります。そして発症から3-14日で改善します。つまり、必ず全く症状や所見のない時期があります(間欠性関節炎)。90%が単関節が侵され、膝から遠位の関節が多く、5%に痛風結節が認められます。高尿酸血症により尿酸塩結晶が滑膜に沈着して炎症を起こします。直接的には関節液を偏光顕微鏡で検鏡して尿酸塩結晶を証明することです。
 よく似た病態に偽痛風というものがあります。これはピロリン酸カルシウムの結晶が沈着するもので、高齢者に多く、膝、手、肘に多く、やや女性に多いものです。発赤や疼痛を伴うことは痛風と同じですが、持続は20日ほどにもなることがあり、やや長いです。関節軟骨の石灰化が生じます。
 痛風発作時には血清尿酸値は低下します。これは、サイトカインやグルココルチコイドに尿酸排泄促進作用があるためと考えられています。高尿酸血症の方の10%に痛風発作を認め、高尿酸血症は成人男性の20-30%に認められています。
 治療として、痛風はself-limitedの病態ですが、抗炎症薬を用いることで、より早く軽快できます。
NSAIDsはほぼ7日で軽快するといわれています。最初の24時間に比較的大量を用いて疼痛を抑えて、その後は通常量で維持することが推奨されています。グルココルチコイドはプレドニン35mg×5日間かトリアムシノロン20-40mg筋注が推奨されています。有名なコルヒチンですが、発症12時間以内に1.2mg、その後1時間以内に0.6mg追加する投与方法が有効といわれています。ただ、副作用として下痢が生じやすいです。したがって、痛風発作予防薬として重要と考えられています。 つまり、潰瘍、心血管疾患、心不全、肝疾患、抗凝固薬、腎障害、高齢などがなければ、NSAIDsで治療をすることが推奨されています。
 痛風が尿酸塩結晶の沈着による可逆性病態であることをかんがみ、高尿酸血症の治療は重要です。生活習慣病の改善と尿酸降下薬が中心です。生活習慣病の改善としては、肥満、アルコール摂取(ビールや蒸留酒)、食品として肉、魚介類をさけ、砂糖入りのソフトドリンクも尿酸が上昇します。逆に乳製品やコーヒー、ビタミンCは尿酸を低下させます。尿酸に悪影響はないと考えられているのは、ダイエットドリンク、ワイン200ml/日や高プリン体含有野菜(きのこやブロッコリー)です。 
 血清尿酸値を6.0mg/dl以下に下げると関節内尿酸塩結晶が減少して、痛風発作の再発が抑えられると考えられています。
 注意すべきは、尿酸降下薬投与開始後に生じる痛風発作があるということを患者によく説明しておくことです。微小結節の結晶が関与していると考えられています。NSAIDsやコルヒチンを携行させておくのも一法でしょう。そして、尿酸をゆっくりと下げることです。万一、痛風発作が生じても尿酸降下薬の量を変えないことです。
 また、痛風発作が生じた未治療例においては、痛風発作消失後2週間後に高尿酸血症の治療を開始することが推奨されています。アロプリノール100mg/日やベンズブロマロン12.5-25mg/日やフェブリク10mg/日から開始することが推奨されています。
 痛風や高尿酸血症について大変勉強になり、認識を新たにすることができました。

畑間内科クリニックの携帯HP

畑間内科クリニックのHP

2012年5月22日火曜日

糖尿病の講演会

今夜は糖尿病の講演会に行ってきました。東京医大の小田原教授が講師でした。DPP-4阻害薬を中心としたものでした。糖尿病の基本病態として膵臓のβ細胞から分泌されるインスリンの分泌不足はよく知られていますが、最近膵臓のα細胞から分泌されるグルカゴンの過剰分泌が注目されています。
 インクレチン関連薬として注射薬のGLP-1と内服薬のDPP-4阻害薬が知られており、これらは膵臓のβ細胞の保護作用に加えて、抗動脈硬化作用、腎保護作用、脳保護作用などの臓器保護作用が指摘されるようになっています。さらに、透析患者に使えるDPP-4阻害薬としてエクアとトラゼンタが知られています。
 2007年にはわが国の糖尿病患者は890万人、糖尿病予備軍は1320万人で合計2210万人と指摘されています。糖尿病の合併症として、糖尿病性細小血管症である腎症、網膜症、神経症と糖尿病性大血管症として冠動脈疾患、脳血管障害、末梢血管障害があります。また、1998年以来血液透析の原因疾患の第一位は糖尿病です。
 糖尿病では心血管イベント発症リスクは高くなるため、寿命が健常者より15年短くなるといわれています。日本人の糖尿病患者では、男性で77.6歳から68歳へ短くなり、女性では84.6歳から71.6歳へ短くなります。つまり、日本人の糖尿病患者において、男性で10年、女性で13年短くなるといわれています。
 心筋梗塞を起こした患者においても血糖が高いほど、死亡率が上がることが知られています。UKPDSというイギリスで行われた糖尿病の臨床研究においても強化療法を行ったほうが、死亡リスクが低下することが証明されました。HbA1cを0.9%下げた群とそうでない群をみると、1997年時点で細小血管症-25%、心筋梗塞-16%、死亡-6%であった。その10年の2007年時点でもその傾向は継続して、細小血管症-24%、心筋梗塞-15%、死亡-13%と治療終了10年たった後でもほぼ同じ結果が得られました。これがよく引用される”遺産効果”です。
 面白く拝聴していたのですが、ちょっと電話が入り、席をはずさなければならなくなり、最後の商品説明のところで戻ってきたため、その後の話が聞けずじまいでした。少し残念でした。

畑間内科クリニックの携帯HP
畑間内科クリニックのHP

2012年5月20日日曜日

歓迎会

昨日のことになるのですが、パートで受付事務のお手伝いを頂いている家田さんの歓迎会を原にある寿司割烹清吉で行いました。事務さん2人と看護師さん2人で計5人のこじんまりした会でしたが、すべて主婦なので、ご主人のことや子供さんの話が主でクリニックのことはほとんど話題になりませんでした。楽しい時間をすごすことができました。これは初めての試みなのですが、食事の写真をアップすることにしました。本当においしかったです。

2012年5月18日金曜日

大動脈弁狭窄症の講演会

ひさしびりの更新です。今夜は福岡心臓疾患治療談話会に参加しました。大動脈弁狭窄症(以下ASと略す)がテーマでした。以前はリウマチ性の心臓弁膜症が多かったのですが、高齢化に伴い、動脈硬化性の石灰化病変などの変性が原因と考えられる心臓弁膜症、とりわけASが増加しています。ASの予後は厳しく、狭心症出現から5年、失神出現から3年、心不全出現から2年で死亡といわれています。そして、明記しなければならないのは、薬物療法は予後を改善しないということです。
 診断については、心エコーで大動脈弁口面積(AVA)<1.0cm2、大動脈弁圧較差(Pmean)>40mmHg、大動脈弁最大血流速度(Vmax)>4m/sが重症例と考えられます。超重症例はAVA<0.75cm、Pmean>50mmHg、Vmax>4.5m/s、女性、体表面積<1.5m、左室肥大、BNP高値などです。
 治療は外科的な大動脈弁置換術(AVR)、経カテーテル的大動脈弁植え込み術(TAVI:trans-catheter aortic valve implantationまたはTAVR:trans-catheter aortic valve replacement)、バルーン大動脈弁形成術などがあります。高齢や冠動脈疾患の合併やCOPDなどの肺疾患合併などの合併疾患がない場合はAVR単独の場合は手術死亡率が2%台と低いことから、AVRを基本と考えるべきです。AVRの場合、人工弁として生体弁と機械弁がありますが、65歳以上であれば、生体弁が推奨されています。それは、出血合併症が少ないことと高齢者ほど耐久性がよいことによります。ただし、生体弁は15年で再手術を検討せねばなりません。
 low-flow, low-gradient ASの話題などもありましたが、これはまたの機会にしておきます。勉強になりました。

畑間内科クリニックの携帯HP  


畑間内科クリニックのHP   

2012年4月5日木曜日

関節痛の講演会

昨夜は西鉄グランドホテルで高齢者の関節痛に関する講演会に行ってきました。関節リウマチ、リウマチ性多発性筋痛症、皮膚筋炎などの膠原病について勉強しました。診療の参考になりました。

畑間内科クリニックの携帯HP  

畑間内科クリニックのHP

2012年2月15日水曜日

久しぶりの更新です。

今年になって2回目の更新です。更新期間長すぎですね。一旦更新しない癖がつくとなかなか治りません。いつも気になっていたのですが、怠け癖ってこうやってついていくんですね。
 今年に入り、これまでに参加したいくつか勉強になった講演会について、まとめておきます。皆さんの参考になれば幸甚です。というか、自分の覚書という側面が強いです。
 まず、プラザキサ関連の公演に2回参加させていただきました。1月8日に済生会病院で行われた東海大学の後藤信哉先生による心原性脳梗塞予防における抗凝固療法についてのものです。心房細動では非心房細動よりも脳梗塞リスクが5倍以上高いといわれるが、世界的な臨床研究で脳血管疾患の既往のある心房細動症例でも約半数しか抗凝固介入を受けていないのが実態であり、その結果の解釈は、約半数しか抗凝固療法を受けていないので血栓イベントが多いと理解するか、約半数も抗凝固介入を受けているので出血イベントが多いと理解するかは、個別の臨床医の考え方次第であるとのお話でした。近未来に脳梗塞を発症するリスクの高い症例に抗凝固介入するとの観点ではCHADS2スコアが有用で、このスコアの高い症例のみ抗凝固療法を考えるべきである。これまで抗凝固療法を一手に担ってきたのがワルファリンですが、PT-INRをモニターしながら多くの症例では安全に使え、多くの臨床経験があり、薬剤コストが安いのですが、少数にPT-INRのコントロールが難しい症例があり薬剤相互作用が多く予期せぬ薬効の変動が起こりえる、納豆、青汁などの一部の食品がとれない、重篤な出血イベントが増加する点などの欠点も存在します。そこで登場したのがダビガトラン;プラザキサです。モニタリングしないでよく、食品の制限もいらないが、薬代がかなり高いことが難点と考えられていました。しかし、発売後まもなく重篤な出血事例が複数報告されて、そういいことばかりではないと感じていました。aPTTや腎機能、Hbなどのチェックは必要なようです。後藤先生はワルファリンによる治療を基本として、PT-INRが不安定な方や納豆が食べたいなどの希望のある方など患者さん個々の人生観にあわせて選択することを勧めておられたように思います。なぜなら、どちらの薬剤を使用しても、血栓リスクと出血リスクが伴うからで、その予測は非常に困難だからです。
 ちなみにわたしはまだ、プラザキサは処方しておりません。幸い、その必要に迫られないのとその希望もなかったからなのですが、性急に使用しなくてよかったと感じる薬ではあります。
 少々疲れてきたので、また近日中に再度更新することとして、今日はここでやめておきます。

畑間内科クリニックのHP

畑間内科クリニックの携帯用HP

2012年1月3日火曜日

明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。2012年も当院は皆様によりよい医療を提供できるように職員とともに全力でがんばります。本年も畑間内科クリニックをよろしくお願いいたします。

畑間内科クリニックの携帯HP

畑間内科クリニックのHP